海技短大の学費は非常に安いです。参考までに大学や短大の比較してみます。
(学費はあくまで平均です。年度や学校の種類によっては大きく変わる場合もあります。)
学校の種類 | 学費 | 通学年数 |
国立・公立大学 | 215万 | 4年 |
私立大学文系 | 370万 | 4年 |
私立大学理系 | 510万 | 4年 |
短期大学 | 200万 | 2年 |
国立海技短大 | 130万 | 2年 |
国立・公立大学の1年分の学費のほうが安いじゃないかと思うかもしれません。
海技短大はほぼ全寮制なので、この金額には寮費も含まれています。他に大きな出費があるとすれば寮内での食費くらいでしょうか。食費も朝・昼・晩で3回食べて、月3~4万でした。
休日に外出する場合はなしにすることもできるので、その分食費は下がります。
もちろん奨学金も借りることができます。
2017年度の大卒の初任給の平均は20.5万、高専・短大の初任給の平均は17.9万です。
就職後に学費を返済する場合、学費だけでも3年半~8年半も返済期間が必要になってしまいます。(月5万返済で、年間で60万ずつ返済。無利子の場合)
船員(船乗り)の場合、3ヶ月乗船・1ヶ月休暇の貨物船に就職した場合で、乗船中に1ヶ月20万ずつ×3回貯金したとすると年間で180万貯まります。
食費などを含めても、ほぼ1年くらいで学費を返済できてしまいます。
比較してみると、大学はなんてコストパフォーマンスの悪いところなんだろうと思ってしまいます。しかも、大卒者が全員就職できるわけではありません。
また大学で学んだことは、就職先の企業で直接活かされるわけではありません。
(研究職の方は別かもしれませんが。)
ただ、船員は誰にでも勤まるような職業ではありません。海技短大に入学した学生も1割くらいは在学中に辞めてしまいます。
また、就職してからも1年くらいでほとんどの人が転職(別の船会社に行く、または陸上勤務など)してしまいます。
大学に行くような学費はないけれど、将来、高収入な職業に就きたい。それほど勉強はできないけど、体力や筋力があるという人は船員になるために海技短大に入るのもいいかもしれません。
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